明治ってのは素敵な時代だ。なんせ新しいくてキラキラしたものがどんどん入ってくるのだから。そんな時代でも当然ついてない奴はいるもので。例えばこの美世という少女、西南の役で親を亡くして見知らぬ親戚に引き取られ、肩身の狭い思いをしておりました。おまけに料理もできなきゃ針仕事もできない、頼みの綱の愛想もからっきしときている。そんな彼女も唯一の特技、「触ったものの過去や未来が分かる」という神通力のようなもので売り込んで、無事欧州からの輸入品を売る店で働くことになる。店主のモモさんを通して、少女は遅ればせながらキラキラした世界に触れ、成長していく。要は文明開化の時代に青春時代を過ごしたなんともうらやましい少女の物語である。