2人の関係性が日常的な舞台装置や描写の中に溶け込んでいて、それを読み解くのが本当に楽しい。
2人の関係性が日常的な舞台装置や描写の中に溶け込んでいて、それを読み解くのが本当に楽しい。
1巻の最後で小雪はありのままの自分でいられる小夏を思わず抱きしめる。これはその前に高嶺の花なところに惹かれて告白した男子を振る小雪の態度と対比されていて、2人の間に友達以上だけど恋人という在り方が保証されない、言葉にできない特別な関係性が生まれたことを示している。その関係性が何なのかは2巻の最後の問いが示すように本人達にも分かっていないが、恋愛対象として好きなのか「分からんって答えた」小雪の弟だったり、或いは借り物競争の「友達」というお題だったりを通して向き合っている。いや最高の関係性百合漫画じゃないですか。
先輩がかわいい
水族館部ってなんだよ。
作中で山椒魚を参照してる、なんちゃって。
太めの輪郭線が可愛くて好き。小雪先輩も小夏も不器用で、関係性の変化に怯え悶々としてばかりだが、無自覚な感情の発露が微笑ましい。
水族館部、実在するらしいっすよ。
この作品は『夜と海』と比べて言葉の方に重点を置いている。
方言や水族館部での説明などの日常描写もその一つ。
2人が思ったこと、感じたことが様々な言葉で表されていく中、2人の関係については2人とも明確に言葉にすることができない。そこがこの漫画の妙で、百合漫画として大事な関係性の表現、そこにあえて言葉を使わず、キャラの表情や行動として示す。
漫画としての要素を上手く表現に落とし込んでいるし、この漫画の表現は百合だからこそ成り立つ。百合としても、漫画としても一級品。
陰影等を生かした感情描写が少ないせいで没入感があまりないのが残念
『夜と海』と比較する必要あるのか?女の子同士が仲良くなっていくこと以外全く別作品やぞ。
本質的には比較する必要は無いと思います。が、どちらも関係性を豊かな水のイメージに投影しながら描きつつも、一方は絵を中心にして視覚的に、一方は言葉を中心にして感覚的に捉えていくという全く別の方向性に、漫画表現の可能性の幅広さを感じて。
『やがて君になる』が東大生に人気らしいし、この漫画も京大生受けがいいんやろ(適当)
>>4
水族館部を舞台に設定することによる水のイメージの付与、『山椒魚』で寂しいサンショウウオが岩屋にカエルを閉じ込めることと、小雪ちゃんが水族館部に小夏ちゃんを囲うことの対応関係、1巻で水族館部で上手く立ち回れなかった小夏ちゃんが3巻ではしっかりハマチショーをこなしてみせるという成長を描き出す装置。上手く機能してるんじゃないですかね。
あらすじ
東京から、海辺の田舎町へ転校してきたばかりの小夏は、水族館部のひとり部員の小雪に出会う。孤独を抱えた二人はお互い惹かれ合い、水族館部の活動を通して仲を深めてゆく。でも、この関係は何と言えばいいんだろう。友達でも、ただの先輩後輩でもない、特別な関係。そんな二人の関係を、丁寧な言葉と水の表現に乗せながら描いてゆく。まるで水族館のような、美しい百合の世界をお楽しみください。