氏の卓越した漫画技量によって描かれるアル中病棟の日常は、客観性を持ちつつどこか当然のように狂っており、コメディチックに話は進みながらも一歩を踏み外す恐怖をじわりと語る。その点で、妻の見舞いの話は象徴的だ。治療が進み外出した際、素面で見るお外の世界はあまりに平和でほんのりとしていて、「素面って不思議だなぁ」と噛みしめる。人生の肯定だ。「酒無しでこの辛い現実に、どうやって耐えていくんだ?」その答えこそが、その人なりの人生を表すのだろう。僕の場合はなんだろう、と、考える。わからん。
氏の卓越した漫画技量によって描かれるアル中病棟の日常は、客観性を持ちつつどこか当然のように狂っており、コメディチックに話は進みながらも一歩を踏み外す恐怖をじわりと語る。その点で、妻の見舞いの話は象徴的だ。治療が進み外出した際、素面で見るお外の世界はあまりに平和でほんのりとしていて、「素面って不思議だなぁ」と噛みしめる。人生の肯定だ。「酒無しでこの辛い現実に、どうやって耐えていくんだ?」その答えこそが、その人なりの人生を表すのだろう。僕の場合はなんだろう、と、考える。わからん。
疾走日記もそうだったが吾妻ひでおが書くと現実だと関わりたくないような人たちがコミカルなキャラクターになってて面白い
カメラアングルが卓越している。特に、雑踏の中に溶け込んだ患者達を写したコマをみると涙が出そうになる。
アル中病棟という特異な空間を、特異さは残したままでギャグテイストにして、おもしろおかしく読めるのは素直にすごいと思う。
退院して見た世界は幻覚をみていたときのものとは様変わり、どこまでも正常で整然で、でもそこで治療は終わりではなくこれからも死ぬまでずーっとつきあっていかなくてはいけないんだ、という事実が静かに沁みてくる。
幻覚系漫画を期待して読んだらアル中病棟ルポ漫画だった。
当時小学生で失踪日記読んだ時の衝撃にゃ負ける。
吾妻ひでおの、それこそコミカルな絵が深刻さと面白可笑しさの両方に効いてて、おー、って感じ。
アル中病棟という箱庭で奇人たちがあっちこっち動きまわる疾走日記にはなかったいい意味でごちゃごちゃした感じがある