森白百佳は虫と話ができる中学1年生。 人とのコミュニケーションが苦手な彼女は、虫と会話を繰り広げる。ところが、虫の世界は主人公の住むのんきな田舎とは違って弱肉強食だ。百佳と仲良くなった虫はすぐに食べられてこの世から去ってしまう。百佳は田舎の人間社会にもなじめない。かといって友達になった弱い虫は虫の社会で生き残れない。人間社会と虫の社会。二つの世界が対比され、百佳の視点から交互に、そして丹念に描かれていく。
ムネヘロ
| 雑誌名 | 雑誌掲載情報 | 出版社 |
|---|---|---|
| 青騎士 |
森白百佳は虫と話ができる中学1年生。 人とのコミュニケーションが苦手な彼女は、虫と会話を繰り広げる。ところが、虫の世界は主人公の住むのんきな田舎とは違って弱肉強食だ。百佳と仲良くなった虫はすぐに食べられてこの世から去ってしまう。百佳は田舎の人間社会にもなじめない。かといって友達になった弱い虫は虫の社会で生き残れない。人間社会と虫の社会。二つの世界が対比され、百佳の視点から交互に、そして丹念に描かれていく。
この漫画で一番好きなシーンの話をします。
小学生のころ、クラスの男子がアリの穴に水を流していました。アリたちは「助けてほしい」と叫んでいます。私は悲しくなって、クラスの男子を殴ってしまいました。後日、先生に怒られました。「男子とアリさん、どっちが大事なの?」 「アリさん」私は即答しました。そしたら先生、私を殴りました。怒りました。何が起こっているのかわかりませんでした。
やっぱ自分の考えることって他人にはわからないもんだなってのが、虫の声を聞けるという主人公の特質がうまく反映されて、わかりやすく描かれていますよね。
主人公もはぐれ者だし、虫もはぐれ者。でも相互交流ができたかと思った瞬間、虫は無常にも死んでいく。やっぱりはぐれ者は誰にも分かってもらえず死ぬしかないんやな……。
読者を泣かせる為だけに人が死んでいくような漫画は好きではないんだけど、この漫画は虫が死んでいくので、違和感なく死に対する寂寥感を覚えさせてくれる。
毎話死んでいくムシたちへの寂しさはあれど感動はない。死はありふれたものである。物語性もない。ドラマティックな死ってやつはストーリーテラーがいてこそ。「ムシコミュ」には、ありふれた死がそのまま描き出されていく。
森白百佳は虫と話ができる中学1年生。 人とのコミュニケーションが苦手な彼女は、虫と会話を繰り広げる。ところが、虫の世界は主人公の住むのんきな田舎とは違って弱肉強食だ。百佳と仲良くなった虫はすぐに食べられてこの世から去ってしまう。百佳は田舎の人間社会にもなじめない。かといって友達になった弱い虫は虫の社会で生き残れない。人間社会と虫の社会。二つの世界が対比され、百佳の視点から交互に、そして丹念に描かれていく。
のんきだけど閉鎖的な人間社会と虫の社会は『まじめな会社員』の地元と東京の対比と一緒ですよ。主人公は田舎にうんざりしつつも虫の世界には観察者として立っている。他のオスとの競争に敗れて食われる虫は僕です。東京は希望が見えたと思ったらすぐに餌食にされてしまう。残酷な場所です。