山間の寒村へ引っ越してきた主人公は、転入先の中学校で壮絶ないじめを受ける。そしていじめの果てに起こった事件をきっかけに、主人公は復讐を開始するのだった。集落の排他性、端正な主人公、異質なものに対する排除、頼りにならない担任、歪んだ友情、放火で焼かれる家とともに家族…… 両親に心配をかけないよう卒業までの2ヶ月間いじめに耐えることでやり過ごそうとした主人公が、放火で両親を失ったことでいじめ一連の流れに向き合わざるをえなくなる。閉鎖的な環境において非対称な権力と腕力が生んだ世界の歪みを描ききった。特に、弱者の倒錯した欲動と狂気の描写は圧巻。